その水溜りの深さは

センチメンタル・ザッショ・シティ

福岡県は博多区雑餉隈

かつては第二の中洲と呼ばれ、飲食店や風俗店が建ち並ぶ歓楽街だったが、風営法の改正により多くの店舗が閉鎖。まるでそれから時計の針が止まったままかのように、この街には当時の哀愁を感じさせる雰囲気が漂っている。

くたびれた風が吹くこの街に越してきてから、もうすぐ二年が経つ。

哀愁酒場ばかりだが、そんなところも何だかんだ気に入っている。でも雑餉隈の人間と酒を飲むとロクなことがない。アルコールと同調圧力に負けて10万円を数時間で溶かした事件は、またいつかどこかで話したいと思う。これは本当に黒歴史

又聞きだが、雑餉隈には「とんでもねぇ風俗」が今もどこかで営業しているらしい。好奇心と恐怖が半々だ。

そんなディープスポットである雑餉隈だが、この街からの脱出計画も少しずつ現実味を帯びてきた。良いことも悪いことも沢山あったと思う。勝利の美酒を飲み過ぎて翌日に二日酔いで全部吐き戻したような感覚である。

残りの月日を無駄にしないように過ごしたい。