その水溜りの深さは

日記

人付き合いは実に心に負荷がかかる。同時に他では替えが効かない満足感も与えてくれるのだが、これでは危ないおクスリと大差ない。

何が負荷になってくるかというと、自分が如何に空っぽの人間なのか思い知らされるのが主な要因。空っぽの器を何かで満たしたくて色んなものを注いできたけど、容器自体に穴があってはいくら注いでもこぼれ落ちてしまうのだ。

俺はすぐに振りほどける程度の力でしか他人と繋がれないくせに、向こうから振りほどかれることを極端に恐れてしまう。このままでは愛情も友情も執着も区別がつかなくなってしまいそうだ。我ながらここ最近は非常に情緒不安定だなあと思う。理論的な会話も具体的な解決策もいらないから誰かに泣きついてやりたいこともあるけど、そんなことされたら泣きつかれた側もたまったもんじゃないだろ。自分の感情をコントロールできないヤツが他人を受け入れられるワケないじゃないか。そこんとこが上手く出来るヤツもいるかもしれないか、ソイツは俺じゃないし。それが許されるスペックも持ってない。俺の年収が倍だったらこんなことで悩むこともなかったんじゃないだろうか。

お金が全てじゃないけれど、お金で回避できる不幸は山のようにある。でも空っぽの容器をお金で敷き詰めることは出来ない。空っぽだと思っていた器には、他のモノをいれる前に不安とプライドと疑念でぎゅうぎゅうになってしまっていたのかもしれない。

もうずっと人生を消化試合で生きているような感覚だ。中学校の頃に持っていった初日にボコボコにされたカンペンケース。俺を散々いじってたヤツは医者になったらしい。笑える。

1度でも浮気をされると今後“浮気をされている可能性がある”という選択肢が常に頭をよぎる。そうすると容器が不安で一杯になって、振りほどかれまいと必死になる。その様は滑稽だろう。被害者意識を振りかざすヤツは嫌いだ。でもホントは俺が1番そうなのかもしれない。

 

優しさも愛情も有限だ。何かで補充しないといけない。でもガソリンスタンドまで行く気力が湧かない。エンプティランプが光ってる。

これを読んだヤツは俺のことをファッション鬱だと笑うだろう。それが嫌だからここに書いてるんだよ。

学校から帰ったら寝るまで部屋にこもって楽器を触ってみたかった、自分の才能のなさに気づかずにバンドマンになるなんて豪語してみたかった。そうこう言ってたら塾の時間だ。

でも誰も悪くない、俺がそうしなかっただけ。

 

お金がないのがバレるのが怖い、だらしない体型も生活も債務状況も誰にだって知られたくない。問題を解決する前に世間から存在を隠すことで精一杯だ。

 

何で俺は満たされるんだ、分からない。

何が俺をこうさせるんだ。分からない。

だからもう全部諦めて眠るのがいい。