その水溜りの深さは

おうち時間

必要火急なタスクが溜まっている。少しでも処理しなければと思ってPCに向かってみた。1時間ほど作業を行ったのだが、どうも今日は調子が悪い。僕のやる気が自粛してしまった。出そうと思ってもなかなか出て来てくれないのだ。ダラダラとやっていても意味がないので、ある程度やらなければならないことをまとめてから近所のスーパーに買い出しに行った。今日みたいな雨の日はいっそう冷えるので、末端冷え性に拍車がかかる。家に帰る頃には手足が生き物のそれとは思えないほど冷たくなってしまっていた。時刻は午後の4時過ぎ、午前中をほぼ睡眠に費やしたせいで1日が早い。何かしなければといった焦燥感はあるものの、体がどうしても言うことを聞いてくれない。前にも書いた通り、こんな日に無理してもいいことはない。諦めて缶ビールを手に取る。(これが続いたら破滅してしまうので、何とかしたいところ。)

気が向いたので映画を見ることにした。蜷川実花が手掛けた「人間失格」だ。内容は太宰治の同名小説を原作にしているが、きっとストーリーも僕みたいな浅知恵の人間にも理解しやすいように改編されているんだろう。映画の内容は置いておいて、僕が注目したのは演出だった。この作品の監督は蜷川実花。「ヘルタースケルター」の監督もされている方だ。どちらの作品にも共通しているのは、重要な人物やシーンには必ずといっていいほど「花」が置かれていることと、狂気的なシーンは色合いが物凄くビビットになることだ。また、この2つの作品はどちらも女性が象徴的に描かれており、登場人物の女性のファッションを見てみると面白い。時代背景は違うものの、それぞれのキャラクターに合った服装をしている、気がする。調べたところどちらの作品も長瀬哲朗さんというスタイリストの方が担当されているようだ。こういう視点で映画を見るのも面白い。

あとは主題歌がチバだった。満点。

 

日頃は注視しないだけで、ふと目を向けてみると気づけることがたくさんある。そんな気づきを積み重ねることが、人生を豊かにする秘訣だろう。雑な結びになってしまったが、今日はもう寝る。